千路町の獅子舞
千路町データ
基本データ
- 世帯数
- 管理団体
- 千路町町会
- 神社名
- 白鬚神社
- 祭礼実施日
- 8月20日にちかい土曜日
本来は二十日祭りと定められていたが、現在は祭り人足の不足から、土曜開催となった。
- 現状
- 毎年実施
- 伝説・由来
- いつからやっているのかは不明。知る限りでの最年長は、80代のひとたち。もともとは上中山から習ったときくが、そのことを正確に知る者はいない。いまの60代世代(団塊世代)が青年団をつとめていたころ、若衆として人数も多く元気はよかったが、不良ばかりで、町会の怒りを買い青年団は取り潰しになった。現在も千路には青年団がない。これにより、一時獅子舞が途絶えた世代(50~60代)がある。これを復活するため、40代のひとたちが70代世代から習いなおし、これを子どもたちに教え始めた。これが、現在の千路町獅子舞太鼓保存会となり、現在に至る。
- 祭礼の特色
- 8月に祭礼を行っているのは、千路町だけ。獅子舞は、神輿の先達として道中をすすむ。太鼓のやぐらを先頭に、獅子舞>>おしゃかけ(榊の神輿)>>本神輿の順に行道する。
祭礼は夜の宮上がりまえの休憩にあたる千路駅前での酔っぱらった大人たちによる余興獅子は笑いを誘いピークを迎える。「柳田おとこに千路おんな」よばれ、千路町の高張り提灯の持ち手は年頃の女性に限るとされ、それを目当てに見に来る他所からの若者が多かったと聞く。
千路町は、昭和初期に大火事により、全焼している。この反省から、町内では火気の取扱いは非常に厳しく、祭礼時においても花火、爆竹などの使用は厳禁とされている。
- 経路
- 白鬚神社で祭礼を行い、神が神輿に移る。招待家は、慶事(婚礼・出産・新築・増築など)があった家を中心に、町会長や保存会会長宅などを廻る。
経路は、迂回してでも喪中の宅前は通らず、神輿の穢れを避ける。
必ず立ち寄る場所は、ドラハマ(堂の浜)と呼んでいる八幡神社、地区の境界に建つ旗木、千路町会館、千路駅前である。
獅子舞の構成
- 獅子舞の分類
- 能登獅子
- 獅子組数
- 2組
- 獅子の通称
- 小獅子
- 開始年齢
- 小2
- テング
- カヤを教えている中から、長男であることを前提に、リズム感がよく、踊りがうまく、できるだけ小柄でスタミナがあるやつが選ばれた。
- カシラ
- カヤを教えている中から、長男であることを前提に、リズム感がよく、踊りがうまく、体格がよく大柄でスタミナがあるやつが選ばれた。
- カヤ
- 長男・次男を問わない。尻尾はない。
- お囃子
- 半被を着る。女子小中学生。
- おどけ
演目について
演目名 | 目的・意味合い | かけ声・発声 | その他 |
---|---|---|---|
ドウチュウ | 招待家へ入る約20mほど手前から、舞いながら進み、招待家へ入る踊り。 | おーーりゃ、おりゃーー! | 招待家にとっては、獅子の掛け声が近づいてくるので、神輿が来られたことに気づくことができる。 |
ヤツマワシ | 棒をくるくる回すため、あやしの所作とみられる。 | ホイ、ヤッサヤッサ! | 天狗、カシラ、カヤとも基本の演目。 |
ゴンバヤシ | ホイ、ヤッサヤッサ! | ヤツマワシとはお囃子がおなじで、踊りが違う。 | |
キョウボリ | いちばん華のある舞い。 | サッセ!! エーンヤイトコ、サッセ! |
カヤがぐるりと一回転するので、ダイナミックな演舞。祝儀の花を打つ者からは、キョウボリやってくれと頼まれる場合が多い。 |
ブンブク | 獅子と天狗の攻防 | ホイ! ヤッサヤッサ!! |
70代のひとたちからは、これが昔は獅子殺しであったと聞く。 |