はくいの獅子舞
獅子舞のお囃子が聞こえると、心が躍ります。私たち実行委員会は、昨年の秋季祭礼から獅子舞撮影を開始し、各ザイショの祭りをまわりました。そこで感じたことは、獅子舞を通じて地域の熱い情熱を受け継いでいる、地元のみなさんのすがたでした。獅子舞は、それぞれに違いがありますが、その情熱はどの地区も同じだと感じました。
羽咋には、60を超える「ザイショ(町会)」があります。それぞれの地域で、先輩から後輩へ、世代を超えて獅子舞が伝えられています。しかし、教えられるのは踊りやお囃子の笛の音だけではありません。地域の伝統や守るべきルールも一緒に伝えられています。獅子舞を通せば、お年寄りから子供まで、世代を超えた会話ができ、地域の大事なものを共有しているのです。
羽咋には、加賀獅子・能登獅子・越中獅子の3種類の獅子舞を見ることができます。これは、非常にめずらしい事例です。羽咋は、地理的に見ても加賀・能登・越中をむすぶ地域であり、歴史的にも、さまざまな文化を受け入れた交差点として発展してきました。こうした獅子舞文化の多様性も羽咋らしい特徴と言えるでしょう。