越中獅子
「越中獅子」は、その名のとおり富山県から伝わった獅子舞です。神子原地区などの碁石ヶ峰周辺の山間地域では、氷見市と接していることから、直接的に教わり伝えられています。平野部でも直接教わり伝わった地域と、さらに間接的に教わり受け継いだ2系統が見られます。海岸沿いの柴垣町でも伝わっており、興味深い事例です。
カシラの多くは、非常に大型で、能登獅子とは異なり大きさや表情にも統一性があります。しかし、よく観察すると、神子原~福水町の中山間地域の「山の越中獅子」と菱分・堀替新・志々見などの「里の越中獅子」では、若干の表情の違いが見られます。
演目は、ヒトアシ・フタアシ・バイガエシ・ギオンブリ・ヨソブリなど、越中獅子独特のもので、能登獅子と共通する演目はほとんどなく、区別が可能です。勇壮活発な息を合わせた激しい舞いが特徴で、最後の「獅子殺し」は最大の見せ場です。